音活キロク:ガールズバンドクライの映画を見てきました

こんな記事、書くつもりなかったのに
自分はこの映画が公開されるずいぶん前に、ガールズバンドクライの本編についてはすべて Amazon Prime Video ですでに見ていました。なので、もちろん、内容は誇張なく全部知っていました。
自分の性格上、こういうすでに放映されたアニメシリーズの本編を編集したものに、ほんの一部のオリジナルカットを追加して制作される映画というのは、基本的に見ません。なので、ガールズバンドクライの映画が公開されているということを知ったときも、「へぇ、そうなんだ」という感じで、見に行こうとは全く思っていませんでした。
ただ、今回は、知り合いに見に行こうと誘われたことがきっかけに興味を持ち、最後は劇場鑑賞特典の短い漫画が気になって、見に行くことにしました。ちなみに、誘ってくれた友人は、体調不良が重なり結局一緒に行くことはできず、自分はひとりで劇場に向かいました。
そもそも映画を見に行く気がなかったので、当然こんな記事を書くとは露にも思っていなかったわけですが、映画を見たとて、内容は結局、全部すでに知っているものだし、記事を書きたいと思うなんてゆめゆめ想像もしていませんでした。
でも、映画を実際に見たら、今の気持ちとか、感じたことを文字にして残しておきたいなと思ってしまったので、これを書いています。
自分はこんなふうに楽器と向き合いたかったんだ
感じたことといっても、ほんとに大したことではないんですが、なんか、自分は本気で楽器がやりたいんだとなと、この作品を見て改めて気づかされたんです。
少し話がそれるのですが、先週末、ギター教室の体験レッスンに行ってきました。自分はとにかく、ちゃんとギターがうまくなりたいから、楽しくなくても確実に上達する方法を教えてほしいし、そのための手助けをしてほしいということをレッスンの中で、講師の方に伝えました。講師の方はそんな自分に「うまくなったその先に、なにがしたいのか」と疑問をぶつけてくれました。自分の中に、その答えがなかったわけではないのですが、あまりにもあたりまえに自分の中にそれがあるからこそ、最近はあまりそのことについて考えることがなかったな、とハッとしました。
自分がギターの技術を身につけた先でやりたいことというのは、やっぱりバンドです。でも、すでにある曲をなんとなくコピーして「楽しいね!」というバンドではなく、自分の分身みたいなオリジナルの曲を本気で作って、本気で演奏する、そういうバンドです。それがやりたいから、ギターをもっとうまくなりたいのが自分なんです。
ガールズバンドクライという、この作品の中で、ギターを始めたばかりの主人公が、幼少期から音楽に親しんできたバンドメンバーの前でギターを披露してアドバイスを求めて、「そんな下手くそな演奏、一生かかってもうまくなんてならない」と言われるシーンがあります。自分は、Amazon Prime で本編を見た時も、このシーンで心にダメージを負いました。このセリフが自分に対して言われているような気がしたからです。実際、音楽って結構そういうイメージがあるんです。小さい頃からやってないと、結局、一生やったってそのレベルになれないんだって。だから、このシーンはかなり見るのが苦しかった。
でも、今回、映画館という逃げ場のない場所で、ごまかしようがない場所でこのシーンと向き合ったときに、この一連の場面を通じてこの作品が表現したかったことって、そんなどうしようもない現実ではなかったんだってことに気が付くことができました。
作品の中で、一見するとノンデリ発言としか思えないような「下手くそはどんなにがんばっても一生下手くそのまま」というセリフに対して、主人公は「ありがとう」と礼を言って、それまでと何も変らない様子でギターの練習を始めます。初めてこのシーンを見た時には、主人公のメンタルが強すぎる、くらいにしか思わなかったのですが、これって実は、メンタルが強いとかそういうことではなくて、バンドに向かう気持ち、音楽に向かう気持ちが本気だから、周りの評価に傷つくことはあっても、それを理由に立ち止まるなんてことは起こり得ない。上手くできるからやる、下手だからやめる、そんなくだらないことではなく、本気でやると決めたから、本気でやりたいから、本気でやってるから、何を言われようと、現実がどうであろうとやる。ただそれだけのことだったんだと、今回の映画で気が付きました。
また、「下手は一生下手のまま」ということを言った側も、下手は結局やるだけ無駄、とか、意味ないからやめてしまえ、とか、そういうことが言いたかったわけではなく、別に下手でも本気ならそれだけでいい、ということを本当は伝えたかったんですね。
たしかに、ひとつの事実として、小さい頃から音楽をやっていた人のようには、どうがんばってもなれないのかもしれない。だけど、下手くそだとか、そんなことよりも、本気でやっているのかということの方が本当はよっぽど大事なんだということこそが、この場面で伝えたかったことだったんですね。
自分もきっと、一生下手くそのままなのかもしれませんが、そんなことどうでもいいや、と素直に思いました。でも、ちゃんと本気でやりたい、という気持ちはより一層、強くなりました。自分は、本気で楽器がやりたいんだと、この映画が改めて気づかせてくれたように思います。


